
オーストラリアをはじめ、アメリカやイギリスでは子宮頸がんワクチンの接種が一般的になっています。ここでは世界各国の取組みをご紹介します。

オーストラリアは医療先進国であり、世界で最初に「ガイドライン」が作られた国です。
HPV感染予防ワクチン「Gardasil(ガーダシル)」もオーストラリアのクィーンズランド大学/免疫学・がん研究センターのIan Frazer(イアン・フレーザー)教授によって開発されました。
2007年4月にはブリスベン南部のスプリングウッド州立学校の女子生徒ら(12歳以上)に対して、子宮頸がんを予防するためのワクチンGardasil(ガーダシル)を使用した予防接種が初めて実施されました。
現在、オーストラリアでは12〜26歳の方に対して公費負担されています。
オーストラリアでは、新聞やWEBサイトなどで子宮頸がん予防に関する啓蒙活動が盛んに行われています。
その中の一つ“I did”キャンペーンは、ワクチン接種を受けた方に、“i did “と記載されたオシャレなデザインの絆創膏が1回の接種につき1枚プレゼントされるというもので、若年層の接種率向上に成果を上げています。
“i did” キャンペーンのWEBサイトでは、“HPV Wall” キャンペーンという試みも行われています。
これは、HPV感染予防ワクチン接種を受けた人がキャンペーンサイトのフォームから自身の情報を登録すると、自身の名前が“i did”の文字が書かれたHPV Wallに掲載されます。
このキャンペーンに似たもので「エイズキルト」がありますが、エイズキルトは「エイズで亡くなった方を忘れないように」と名前を残すものに対し、HPV Wallは接種を受けた人が「HPVに対して防壁をつくった」といういみでつくられているという違いがあります。

イギリスでも、かつては現在の日本のように子宮頸がんに関する情報が浸透しておらず、ワクチンに関しても「痛そう」「安全性は?」などの不安の声も上がっていました。
しかし、ワクチンが承認された現在では、“Arm Against Cervical Cancer “(私の腕で子宮頸がんから守ります)をキャッチフレーズに子宮頸がん予防の啓蒙活動キャンペーンを行っています。
“Arm”には、ワクチン接種を受ける“腕”としての意味と、子宮頸がんと“戦う“という意味を掛け合わせています。
非営利団体のPATHが計画した開発途上国の女性に子宮頸がんのワクチンを届けるための5年プロジェクトに対し、2006年6月にMicrosoftのビル・ゲイツ会長夫妻が運営する慈善団体Bill & Melinda Gates Foundationが、2,780万ドルの資金を拠出しています。
PATHではこの資金を使ってインド、ペルー、ウガンダ、ベトナムの4ヶ国でワクチンの試験提供と導入計画の支援にあたります。

「ティール&ホワイト」は、子宮頸がんの啓発活動推進のシンボルカラーとして、アメリカを中心に活用されています。日本では、以下の団体がティール&ホワイトリボンキャンペーンを推進しています。
子宮頸がんの予防を訴えるためアーティストの方のライブを行ったり、各種団体が街頭での啓発キャンペーンを行うなど、様々な試みが日本各地で始まっています。
